
給料が高くても、ボーナスが少ない場合がある?
「おかしいな、給料2か月分のボーナスのはずなのに、なんで今月の給料より少ないんだ?」
7月のボーナスが支給された後によく聞こえてくるセリフです。
社員になることが多い「生活重視型エンジニア」や「公務員型エンジニア」の方は聞き覚えがあると思います。
ボーナスはよく給料2か月分など「給料の〇倍」というイメージがありますが、実際は普段貰っている給料よりも低い金額を使って計算されます。
そのため、ボーナスに対する知識が無い新人エンジニアから見ると、なぜこんなに少ないんだろう、と疑問が出る訳です。
そこで今回は、ボーナスの計算方法の仕組みについてご説明します。
ボーナスの基準となるのは「基本給」
皆さん、給与明細を見た時に基本給という言葉を見たことがありませんか?
この基本給はその名の通り、そのエンジニアを雇う上で、その月に渡す基本となる給料です。
そこに、残業代や各種補助金、役職手当、資格手当などが付き、初めて月の総支給額、つまりは給料となります。
この基本給がボーナスを計算するための基準値となるため、基本給が低いと総支給額がどれだけ大きくても、ボーナスの金額が低くなってしまうのです。
【低いボーナスの例】
低田ボーナスさん(エンジニア)の場合
基本給:12万円 能力給:10万円
みなし残業代:18万円
住宅補助:5万円
月の総支給額:45万円夏のボーナス(3カ月分):12万×3=36万円
【高いボーナスの例】
高田ボーナスさん(エンジニア)の場合
基本給:40万円
みなし残業代:2万円
住宅補助:3万円
月の総支給額:45万円夏のボーナス(3カ月分):40万×3=120万円
いかがでしょうか。同じ月の総支給額が45万円のエンジニアであっても、基本給の金額が違うだけで夏のボーナスに84万円もの差がついてしまっています。
ボーナスを語る上で基本給がいかに大事か、分かりますね。
多額のボーナスを謳っている会社は注意
「ボーナスは給料8か月分×2回!」などと異常なまでのボーナス量を謳っている企業がありますが、そういった企業は先ほどの低いボーナス例と同様に基本給が安い場合がほとんどです。
転職や新卒での入社先をボーナスで選んでいるエンジニアは「求人票の見方~賃金、休日編~」や「求人票の見方~広告見出し編~」などの記事をよく読み、騙し広告を出す企業に入社しないように気を付けましょう。
エンジニアの基本給とボーナスの適正金額
Rubyなどの高需要なプログラミング言語を使えるエンジニアは「年収1000万円」もザラなので除外するとして。
「エンジニアの平均年収の適正価格はいくら?」で紹介しているように、全国のエンジニアの平均的な年収は500万前後なので、地方か都心かにもよりますが、基本給は大体20万円前後で、そこに各種補助金や残業代が上乗せとなります。
ボーナスの量については、基本給2~3カ月分を夏と冬の2回、という企業が一般的です。
もちろん、ボーナスを無くして基本給を高くしている企業もあるので、ボーナスが高いから優良企業とは一概に言えません。
自分の目指している給料や、ライフスタイルに合わせた企業を選ぶのが一番です。
まとめ
【ボーナスについてのまとめ】
・ボーナスは基本給が基準となる
・基本給が少なければボーナスも少ない
・一般的なエンジニアの基本給は20万前後
・一般的なボーナス支給額は基本給2~3カ月×2回
おわりに
ボーナスの時期になると、ついつい気持ちが浮ついてしまいますよね。
特に新入社員の頃などはボーナスに沢山の夢を持っているので、やたらと期待をしてしまうものです。
そんな楽しみなボーナスだからこそ、しっかりと計算式を勉強し、必要以上に過度なボーナスの期待をし、借金や買い物をするのは絶対にやめておきましょう。
ボーナスとは程よい距離で付き合うのが、ストレス無く社会を生きていく方法です。
