
転職面接は新卒の面接とは違う!
「面接なら新卒の時に腐るほど就職活動をしたから余裕」
という風に考えている人って何人くらいいると思いますか?
私の経験上、転職したいエンジニアの半数以上が転職面接を「新卒面接」と同じと勘違いし、自分なら大丈夫と思っているんです。
嘘だと思ったら身近な、まだ転職していない社会人エンジニアに面接のノウハウを聞いてみてください。
大体の人が大先輩のような顔で新卒面接と同じようなアドバイスをしてきます。
「中途採用エンジニアの転職時期」でも触れましたが、新卒エンジニアの面接と転職エンジニアの面接はその性質が全く違います。
新卒エンジニアは「社交性」と「未来性」、「学力」が重視され。
転職エンジニアは「経歴」と「能力」、「社交性」が重視されます。
なので、転職を考えているエンジニアはこのポイントに気を付け、転職活動を行うようにしてください。
転職の面接が決定した時のスケジューリング
新卒エンジニアの頃であれば、就職活動をいつ始めて、いつ面接があるというスケジュールを立てられましたが、転職エンジニアとなるとそうはいきません。
私の経験では、応募の翌日に面接、なんていうこともありました。
転職エンジニアの求人は、今人員が足りない場所に即戦力を補充するために行うので、応募から面接、採用までスピーディに進みます。
そのため、面接が決定する前に必要なものを揃えておく必要があるのです。
転職の面接前に準備するもの
前項でも説明しましたが、転職エンジニアの面接は応募後、すぐに行われることもあります。
明日面接に来てくれと言われても問題が無いよう、転職活動をする際は下記の物を事前に準備しておきましょう。
- 履歴書・職務経歴書
- 認印
- 筆記具
- 手帳・メモ帳
- スーツ、革靴、ネクタイ
- ハンカチ、ティッシュ
- クリアファイル(書類、履歴書用)
- ビジネス鞄
- 折り畳み傘
面接当日のマナー
転職エンジニアの面接は新卒のように事細かい正式マナーではなく、社会人としての気配りや余裕、配慮を持つことが重要となります。
そのため、面接当日は面接開始時間の少なくとも3~4時間前に起床し、軽めの食事と発生練習、当日のニュースチェックなどをして、パワフルで知的な自分を作っておきましょう。
早起きをするのですから、前日は起床時間の7時間前には寝ておいてください。
そして、面接開始の30~40分前には会社周辺に到着し軽く地域の下見をしましょう。
面接の話の種にもなりますし、心の余裕を作る事にも繋がります。
面接の30分前に一度、担当人事に連絡を入れると名前を憶えてもらいやすくポイントが高いです。
不在でも構わないので、とにかく〇〇さんから電話がありましたよ、という情報が人事に行くことが大切です。
事前に連絡を入れることで貴方の名前を人事が面接前に思い出せる+ビジネス慣れしたデキる人という事前のイメージを与えるので、面接をより優位に進めることができます。
面接時間の15前には到着し、応接室へ通されると思うので、その際は指示された席か、下座(一番出入口に近い席)に座って面接担当の到着を待ちましょう。
事前に履歴書、職務経歴書を準備しておくことを忘れずに。
面接担当が到着したらゆっくりと立ち上がり、自信のある笑みでゆったりと大人の対応をしましょう。
転職面接の質問への答えはテンプレートを作ってはダメ!
さぁ面接だ!ということで事前に下調べしておいた転職面接の応答テンプレートを思い出してしまう人が多くいますが、それはNGです。
転職エンジニアの面接内容は会社によって千差万別であり、面接担当によって重視するポイントも異なります。
なので質問毎のテンプレートを作ってしまうと、その場に合わせた臨機応変な返答ができません。
そこで私がおすすめするのが、イメージ連想法です。
簡単に説明すると、「貴方の自己紹介をお願いします」と言われた時に思い浮かぶ「名前」「年齢」「前職は何をしていた」「どんなことが得意」といったキーワードを元に、その場で連想しながら応答する方法です。
この方法の一番の利点は、どんな質問が来ても自分なりの答えを出すことができる。
テンプレートの丸覚えのような台本感が無いので、その場で自分の意見を言えるデキるエンジニアに見られるというところです。
日々、思いついた時に練習ができる上に余分な知識を詰め込む必要がないので、非常に重宝します。
新卒エンジニアの面接の時に、準備していた答えと違うことを言ってしまい、焦ってミスをした記憶がある……という人には特におすすめです。
面接でなく営業ビジネスをする上でも連想法は大いに役立つので、ぜひ練習してみてください。
転職面接でよく聞かれることと考え方のコツ、回答例
エンジニアの転職面接の質疑応答は会社によって千差万別と言いましたが、人事の心理を突き詰めていけばある程度質問内容を絞ることはできます。
そのポイントは簡単で
- 会社が貴方を雇うとどんなメリットがあるのか
- 貴方は今後も成長しそうな人か
- 貴方はどんなスキルを持っているのか
- 貴方はどんな人柄なのか
の4つになります。
この4つを元に、自分への質問を想像し、連想法で答える練習をすれば面接で詰まることはまずありません。
細かい質問例を覚える必要はないので、自分で色々な質問を考え、それに対する答えを出す練習をしましょう。
予想される面接の質問内容を元に、連想法の例文を書いてみましたので参考にしてください。
【自己紹介をお願いします】
連想されるキーワード:「名前」「前職・現職は何をしていた」「得意なこと」「この会社でどんな役に立てるか」
回答例: 初めまして、Swiftと申します。
現在IT会社の〇〇でエンジニアと新人教育を4年ほどしております。
人の適正を見抜くことと育てることが得意であり、現在の会社では入社一年目から新人発掘、教育を一任されています。 御社では今までの人事のスキルと人の適性を見抜くスキルを活かし、より素質の高い新人エンジニアの発掘や、既存のエンジニアのレベルの底上げに貢献したいと考えています。
【なぜ弊社(IT会社)を選んだのですか?】
連想されるキーワード:「憧れの会社」「自分のスキルをもっと磨きたい」「御社の〇〇というサービスに感銘を受けた」
回答例: IT業界でも最大手である御社は私が学生の頃からお世話になっている会社であり、エンジニアが就く会社として最高峰だと私は考えております。
そんな憧れの会社である御社に入社するため、私は今までいろいろな企業に入社し、エンジニアとしてのスキルを磨いてきました。
御社の「〇〇」という検索エンジンは私のエンジニアとしてのバイブルともいえるもので、私が検索エンジンを作成する際は、今でも参考にさせて頂いております。
現在のスキルでも御社のお役に立てると判断して面接に応募させて頂きましたが、本音を言わせて頂ければ、私はまだ自分のスキルに満足しておりませんし、御社で活躍するにはもっと深いエンジニアとしての経験と知識が必要だと考えます。
そのためには私が知る上で最もハイレベルな御社に入社し、御社に貢献しつつ自身のエンジニアとしてのスキルを磨きたいと思い、御社を志望しました。
面接官に合わせたアプローチしよう!
エンジニアの転職面接には、基本的に人事、担当部署の上長、社長が同席する場合が多いです。
そこで重要となるのは各人への印象です。
簡単に箇条書きにしましたので、面接の質疑応答の際は印象に気を付けながら返答をしてみましょう。
- 社長…会社を褒める、自分を入れることで会社がどう発展できるか提案する。
- 担当部署の上長…自分のスキルや、何ができるか、どう役立つかを提案する。
- 人事…人柄の良さや、社交性の高さ、社会人としての常識があるように見せる。
これらの印象をしっかり与えることができれば、かなり高い確率で面接に受かることができます。
面接が終了したらこの質問と握手をしよう!
面接終了後は気が抜けてしまいがちですが、ココが踏ん張りどころです。
最後に、何かありますかと聞かれたら「御社での就業が始まる前までに勉強をしておきたいので、御社の業務で多く使われているプログラミング言語を教えていただけますか?」
というように、その会社に入社することを前提として事前に勉強や準備ができることを聞いておきましょう。
また、最後に必ず握手をすること。
新卒の面接ではまず出来ませんが、転職エンジニアの面接は応接室で行われることが多いため距離も近く、握手がしやすい環境になっています。
握手というのはお互いの距離を縮めたり、印象付ける際にとても重要な行動なので、失礼にならない程度に握手をしましょう。
その際、自信たっぷりの笑顔と、ゆったりとしつつ安心感のある動作を心がけてください。
私の経験ですが、経歴、面接内容が平凡であっても、最後に余裕たっぷりの握手を実践できていた人は100%面接に合格しています。
貴方への安心感と期待の余韻を残した上で、悠々と会社を後にしましょう。
おわりに
エンジニアの転職活動はスキルもさることながら人との交渉に対する場慣れが必要となります。
本記事で解説した内容を色々な企業で試し、しっかりと実力をつけてから本命の会社に挑むのも吉です。
本命の会社を選ぶ時期や選び方に関しては「中途採用エンジニアの転職時期」や「年収を増やすための求人票の見方」を参考にしてください。
転職する時間もお金もない!という人は「雇用保険でお金を貰う方法」を活用してみてください。
