
思わぬ質問の恐怖
「貴方は完全週休二日制についてどう思いますか?」
「か、完全週休二日制?えっと……あの……その……」
「新卒エンジニア」や「転職エンジニア」の人であれば何度も経験したであろう就活面接のワンシーンです。
面接では、どの企業でも聞かれる一般的な質問と、企業によって内容が違う変則質問の二つが存在します。
今回のシーンは変則質問ですね。
変則質問は事前に考えておくことができないため、アドリブ力が必要となりますので、「新卒エンジニア」、「転職エンジニア」問わず混乱する人が多いです。
そこで、今回は就活面接で変則質問が来ても大丈夫な「その場思考法」をご紹介します。
その場思考法とは
その場思考法とはその名の通り、その場で答えを考える思考法です。
ただのアドリブじゃないか!と思う人がいると思いますが。
その場思考法はアドリブをより簡単に行うための思考法なので、ただのアドリブより簡単です。
その①前提条件を作る
人間は前提条件が無い状態で意見を求められると、考えが迷走しがちです。
例えば
「赤いポストについてどう思いますか?」
と聞かれたら、貴方はどう答えますか?
何も考えずに答えようとすると、頭が混乱してしまうはずです。
それが就活面接だったら……恐ろしいですよね?
しかし、この質問に、下記2つの前提を足したらどうでしょうか?
【前提条件】
①お客の利便性について語る
②プラス思考で語る
こうなると、がぜん答えやすくなります。
まず「①お客の利便性について語る」の前提を使用して
・赤くて遠くから見つけやすい
・赤く塗る塗料代が無駄
というような意見を考えたとします。 その中から「②プラス思考で語る」の前提を通すと……
・赤くて遠くから見つけやすい
が答えになりますね。
なので、実際の就活面接風に答えてみると。
「貴方は赤いポストについてどう思いますか?」
「はい。色が赤く目立つので、遠くから見つけやすく利便性が高いと考えます」
というようなやり取りになります。
その②前提条件のルーチンを作る
いくら前提条件を付ければ簡単と言われても、就活面接の際にいきなり投げられた質問に対しその場で前提条件を付けるのはなかなか難しいもの。
なので、どんな質問が来ても簡単に前提条件を考えられるよう、前提条件のルーチンを考えておくのです。
ルーチンの考え方は3つのステップを作るだけでOKです。
■ステップ①:プラス思考かマイナス思考か
■ステップ②:実体験で語るか、実例で語るか
■ステップ③:改善案提示か現状賞賛か
たったこれだけです。
この3ステップを通すだけで、大体の前提条件に当てはまります。
例えば「完全週休二日制」について質問された場合。
■ステップ①:プラス思考かマイナス思考か
前提①:プラス思考で答える。
■ステップ②:実体験で語るか、他者の情報で語るか
前提②:実体験で語る。
■ステップ③:改善案提示か現状賞賛か
前提③:改善案提示
という風に3ステップを選んだだけで前提条件が整いました。
では、前提条件に合わせた就活面接の返答例を見てみましょう。
面接官
「貴方は完全週休二日制についてどう思いますか?」
転職者(前提①:プラス思考で語る)
「完全週休二日制は定期的な肉体の休養と、一般的な人々の生活ルーチンを固定化する素晴らしい制度だと思います」
転職者(前提②:実体験で語る)
「私は以前、休日がランダムな職場に勤めていた際、よく体調を崩していました。友達と時間も合わず、給料は食費に少々使うだけでした。
しかし、完全週休二日制の企業に転職した際、病気もほとんどしなくなり、友達と旅行や遊びに出掛けることが増えました」
転職者(前提③:改善案提示)
「完全週休二日制はとても素晴らしい制度ですが、現状は土日に固定している企業が多いため、少々問題もあります。
昨今の企業は長時間の過度な頭脳労働をするところが増えており、五日間を連続で勤務すると社員の業務能力が低下しやすいのです
そのため、私は土日ではなく、こまめに休養が取れ業務能力を維持できる水曜日と日曜日の飛び石週休二日制が良いと考えております」
いかがでしょうか?
少々答えにくい変則質問に対し、3つのステップ、前提で簡単に答えることができました。
この方法さえ覚えておけば、あとは回数をこなす練習をするだけで就活面接の変則質問など怖くなくなります。
まとめ
【その場思考法のポイント】
・応答内容に前提条件を付けて話す
・前提条件は3つのステップに従ってつける
おわりに
前回に引き続き「新卒エンジニア」や「転職エンジニア」の就活面接でおすすめなその場思考法を紹介しましたが、いかがでしょうか?
その場思考法は就活の面談だけでなく雑談やプレゼンなど幅広い範囲で役に立つので。
「新卒エンジニア」、「転職エンジニア」以外の人も覚えておくと便利ですよ。
